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2016年7月20日 (水)

美しい謎 「ディオニュソスとアリアドネの結婚」

Museum_thessalonikiThe_derveni_krater_late_4th_century大久保正雄『地中海紀行』第56回世界の果てでみつけた美しい謎
デルヴェニのクラテル 「ディオニュソスとアリアドネの結婚」

旅したギリシア、旅路の果てで、時の止まった町、
美しい不思議な器をみつけた。
ギリシアを旅して、デルフィ、メテオラを経て、テッサロニキに行き、マケドニアパレス・ホテルに宿泊した。入り江に臨む海がみえるホテルで、アレクサンドロス大王の夢を想う。夕暮れ時、ホテルの窓から、夕映えの海がみえる。
「ディオニュソスとアリアドネの結婚」が刻まれていて、この世のものとは思われぬ美しさである。世界の果ての美術館でみつけた美しい謎である。
ナクソス島で、ディオニュソスは、アリアドネに恋し、結婚した。

*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
*大久保正雄『永遠を旅する哲学者 美のイデアへの旅』

■デルヴェニのクラテル「ディオニュソスとアリアドネの結婚」
911事件直後、旅したギリシア、旅路の果てで、時の止まった町で美しい不思議な器をみつけ驚愕した。
テッサロニキ考古学博物館で、古代マケドニアの黄金の遺物、アレクサンドロス大王像が展示されている。デルヴェニの遺跡、墓から発見された美しい酒器に心を奪われた。
「デルヴェニのクラテル、ディオニュソスとアリアドネ」(テッサロニキ考古学博物館) 。
The Derveni krater, late 4th century B.C, Dionysus and Ariadne, Archaeological Museum, Thessaloniki, Greece
「フィリッポス2世(在位BC359-336)の墓」とされる大墳墓の発見により、ヴェルギナ(Vergina)がマケドニアの旧都アイガイ(Aigai)であることが実証された。デルヴェニ(Derveni)の墓群は前4世紀末と推定されている。古代都市レテの遺跡である。

■ディオニュソスとアリアドネの結婚
アリアドネは、テセウスを迷宮から救った。ナクソス島に、ディオニュソスがやってきて、アリアドネに恋し、結婚した。
■ミノス王の迷宮
クレタ王ミノスは、ポセイドンとの約束を破り、ポセイドンはミノス王に呪いをかけた。
「ミノス王妃パシパエが牡牛に欲情する」。彼女は、牡牛に恋しダイダロスの援助で牝牛に化け、交わった。その結果、牛頭人身の怪獣ミノタウロスが生まれた。ミノタウロスは、迷宮ラビュリントスに閉じ込められ、生贄を食べていた。
■アテナイ王子テセウスのミノタウロス退治
ミノス王は、子のアンドロゲオスの死の復讐として、アテナイを攻めた。アテナイは、疫病のため、ミノス王との戦いに降伏。9年ごとに7人の少年と7人の少女をミノタウロスの生贄に捧げることを約束した。アテナイ王子テセウスがミノタウロス退治を志願した。テセウスは生贄の一人としてクレタへ向かった。
アリアドネは、テセウスの美しさに一目惚れした。ミノタウロスの首を絞めて殺害したテセウスに、アリアドネは、ラビュリントスの作者名工ダイダロスから聞き出した迷宮からの脱出方法を教えた。糸玉を入口に結びつけ糸を辿って脱出する。しかし、アリアドネは、迷宮から救ったテセウスに、ナクソス島に置き去りにされた。
■ディオニュソス
Διόνυσος
ディオニュソスは、ゼウスとテーバイ王女セメレの子である。セメレはディオニュソスを身籠っている時、ヘラの嫉妬をうけ命を落とす。ゼウスは、ディオニュソスを救い出し、自らの太腿に縫い込んで誕生させる。ヘラの嫉妬を避けるため、ニュサのニンフに預けて養育させた。成長したディオニュソスは、葡萄の栽培と葡萄から酒を醸造する技術を発見し広める。
ディオニュソス(バッコス)は、葡萄の房の髪とワインの盃、足下にサテュロスを従える図像で表現される。ディオニュソスは、茴香の杖をもち、豹の毛皮を身につけ、豹を抱いている図像もある。ディオニュソスは、若い女性信者たちを引き連れて、祭儀を行う。マイナデス(女性信者)は腰を蛇で巻く。(エウリピデス『バッカイ』)
ディオニュソスの秘儀に、マケドニア王子フィリッポス2世とオリュンピアスが参加して、恋して結ばれた。(cf.プルタルコス『英雄伝』「アレクサンドロス伝」)
ニーチェ『悲劇の誕生』で、ディオニュソスは酒神、劇場の神、陶酔的激情的藝術。アポロンは、知性の神として対比されるが、その解釈は正確ではない。
★The Derveni krater, late 4th century B.C., side A, Dionysus and Ariadne, Archaeological Museum, Thessaloniki, Greece
★ミケランジェロ「バッコス」
★参考文献
エウリピデス『バッカイ』『ギリシア悲劇全集』岩波書店
プルタルコス『英雄伝』「アレクサンドロス伝」岩波文庫、『世界古典文学全集』筑摩書房
ヘシオドス『神統記』岩波文庫
オウィディウス『変身物語』岩波文庫
アポロドロス『ビブリオテーケー』岩波文庫
松平千秋、久保正彰、岡道男編『ギリシア悲劇全集』全14巻、岩波書店1990-1992
高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』岩波書店1960
高津春繁『古代ギリシア文学史』岩波書店
桜井万里子「オルフェウスの秘儀と古典期のアテナイ : デルヴェニ・パピルス文書を手掛かりに」西洋古典学研究2010
松尾登史子「ヴェルギナにおける墳墓の埋葬形態に関する考察」2013
大久保正雄Copyright 2016年7月19日

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